アメリカ ガルフコーストの危機 BP原油流出|パワカンのブログ(輸入車個人輸入代行)
いつもご覧戴きありがとうございます、パワーカウンティです。
収拾の目処が立たないガルフ湾沖、BP原油流出事故。
たまには車からかけ離れて、アメリカの町情報も兼ねて気楽にご覧ください。
ここまで酷くなると気になって仕方がありません。一体大丈夫なんでしょうか。
鳥も魚も、それこそ沿岸で生計を立てている人達には気の毒で仕方がありません。
どうにか出来ないものでしょうか「オバマ大統領」?ケビン=コスナー(正式発音コズナー/15年間企業家として活躍していたんですね)が自慢のマシーン、水&油のデバイダーの提供をしているようですが、どれだけ有効に活用されるのか気になりますが、一日の流出量を無害化するまで一体どれくらいの年月が掛かるのだろうと考えると一刻も早い対応を望みます。
「トウモロコシ畑で声を聞いて此処に居るわけではなく.....」
(コマーシャルの後に始まります)
事の重大さはあまりピンときませんが、私は依然フロリダ州のガルフコーストに住んでいた経験上とても心配なのです。当時住んでいたのはフロリダ州パナマシティービーチと言う小さな町、当初原油流出がルイジアナ州沖と聞いてあまり心配をしていなかったのですが、それこそご近所さんのペンサコーラに原油漂着と聞いてただ事ではない事実を知りました。
この周辺には、私がとても好きな場所がいくつかあります。
NEW ORLEANS is JAZZY COUNTRY
スーパー8ホテル - ナイアガラの滝
ルイジアナ州はJAZZのメッカであるニューオリンズ。ケイジャンシュリンプなるエビやスパイシーなザリガニ料理、南部料理(魂の料理と言われるSoul Food)はルイジアナそのものの、かなり怪しくて怖いスラムな都市ではあるものの、場所をわきまえればとてもムード満点の町です。20年前に「ハロウィーンに誤って射殺されたハットリさんの事故」を覚えている方もいらっしゃるでしょう。そう、バトンルージュ=ルイジアナ州都でした。そこから3時間位に位置するのがニューオリンズ。黒人が多く、まだまだ人種差別の名残を感じる所なだけに外出に際には十分気を付ける必要がありますが、あの雰囲気は外に出たくなります。ニューオリンズで一番のスポットとされるのがバーボン通り(Bourbon Street)ではないでしょうか。横にミシシッピ川が流れ、Saxを奏でるおじさんがいたり、トムソーヤの冒険で出てくるような汽船が運航していたり、今はわかりませんがフラミンゴカジノの船が川を運航している間は、船上でカジノが楽しめるようにもなっていました(と当時看板に書かれてあった)。バーボンストリートでは、各十字路では黒人のかわいい男の子が募金箱を横に置いて自慢のタップダンスを披露する姿が至る所で見えるし、乱立するバーは殆どが入口を開放しているので店内の生ジャズ演奏をストリートから楽しむ事もできます。歩行者天国のように、夜は通行止めになっているので沢山の人がビールやそれこそバーボン、ウィスキー片手にブラブラ散歩するとても楽しいところです。
まだ学生だった私は、オクラホマ州→フロリダ州への移動時に通りすがった程度の観光しかしていないので、大人となった今では再訪を熱望している都市のひとつです。フランス植民地、インディアン居住地域だった事など、クセのある魅力的な食べ物が沢山あります。
Florida Beaches MOST BEAUTIFUL BEACH IN THE U.S.A. in 90'.
クレタ島はどこですか?
私が一時WAL-MARTに勤めていたフロリダ州のとても小さな町パナマシティー。当時は初めて通りがかった時に、フロリダでも雪が降るんだと勘違いした程の白い砂。貝殻が削れて小さくなり、歩くと片栗粉のようなキュッキュッと言う音がする、サラサラした砂です。これはフロリダ州のメキシコ湾の沿った地域特有の砂で、BPの影響を大きく受けている西はペンサコーラから続く特徴です。フロリダ州の形状は、L字形状をしていて、南にいくとフロリダキーと言われていますが、上の部分はパンハンドル、つまりフライパンの柄と言う言い方で州内を区別しています。パナマシティーやペンサコーラはパンハンドルになりますが、原油に苦慮しているのがこのパンハンドル地方の人達。メジャーなオーランド、マイアミ、タンパに比較し� �人口、渋滞、犯罪が少なく旅行客には人気な地方なだけに原油問題には大きな影響を受けています。コンドミニアムが多く、カナダの定年退職者は寒くなる冬から温かくなる春までフロリダに住む、スノーバードと呼ばれる人達の御用達です。全米一美しいビーチと言われたパナマシティービーチですが、特大の台風が来てあっと言う間に町を破壊して通り過ぎる出来事があります。そうなると元の綺麗な状態に戻すには簡単なことではない。だからBP問題は心配で仕方が無い。フロリダは常に台風の通過地点ではあるものの、このパンハンドル地方はあまり影響を受けないため、ペンサコーラも含めて美しいビーチが維持出来ているとも言えます。
アメリカの大型台風と言うと、本当に大きい。当時パナマシティーに訪れ(10月に発生した事から誕生石のオパル=オパールと呼ばれた)、とにかく町民は北(アラバマ州)へ非難勧告が出された程。平和ボケ日本人の私がダラダラしているとアパート全員が大脱出後の状態。慌てて車に飛び乗れば、駐車場は池、ガソリンスタンド、コンビニエンスストアには誰も居ない。町を出るまでに信号機は転がり、電柱は倒れ、途中で給油すれば、ポンプを開けたまま店主が避難、5時間掛けてアラバマ州に逃げ込んでも、どこも宿泊施設は皆満室、ちょっとした大冒険があるアメリカ。
ビーバーフォールズ、ペンシルバニア州にある古い石垣のレストラン
フロリダに関わらず、オクラホマに居た時は、急に寒くなったと感じればトルネード(ツイスターと言う映画でクライスラーボイジャーが人気になりましたがあれもオクラホマが舞台)、街頭の無い道で無数の蛍に囲まれたり、目の前で橋が落ちていたり。フロリダではワニに遭遇したり、バラクーダや大ザメが釣れる。自然のダイナミックさは「流石大陸」ならではの迫力です。
フロリダと言うと、オーランドのDisney World、Universal Studio、マイアミ、アメリカ最南端のキーウェストと海を渡る7mile Bridge、マナティーが生きるタンパのイメージですが、パンハンドルエリアはルイジアナから繋がる海岸線に赴きの違った楽しいエリアが点在しています。パナマシティーとペンサコーラの間にある、映画トゥルーマンショーの舞台、シーサイドビーチは小人の家のような住宅街、ペンサコーラの西ミシシッピ州の沿岸のモービルにはカジノ、観光地観光地していない沿岸はアメリカ人にはとても人気。ニューオリンズからパナマシティーまで約10時間のドライブはゆっくり旅行するには最適なのです。
釣りの好きな方にも持って来いのエリアで、桟橋から投げても笑えるほどアジやサバが釣れ、1m級だって桟橋から狙うのは珍しい事ではありません(フック&ロープ必須)。
泳いでいれば野生のイルカは当たり前のように近寄ってくるし、ウミガメ、ペリカン、サメ、何でも来いの海でもあります。
朝から晩までWAL-MARTに居っぱなしの生活だったので近い将来の訪問先にしたいもの。
(余談)
アジを釣ったとき、一人のアメリカ人が来てどうやって食べるのか聞かれたときに、「刺身」と答えた。カレイが釣れてまた「刺身」と答えると、料理を知らない日本人だと言いたそうに「うまい食べ方を教えてやろう」と言う。アジは「炭で焼いて、レモンをかけて食えば最高に旨い!」と。カレイは?と聞くと「炭で焼いてレモンをかける」。「魚ってもんは、焼いてレモン」と言うのがアメリカの回答らしいとアメリカ人のグルメ感覚を疑ったものです。それを言うと、アメリカ人からも同じく「何でも刺身かよ、だから日本人は生臭い」と冗談ぽく言われてしまうので、真面目に皆に聞いてみるとやっぱりそうらしい。韓国人からキムチの臭いがしてくる気がするのと同じかも知れません(個人の意見なのであしからず)。
5年以上前になるでしょうか、台風カトリーナがニューオリンズを襲った時は本当に大変な様子でした。私も当時アメリカで買い付けに必死になっていた頃ですが、10ドルで一日家族を養えるという報道に、少ないなりに100ドルを寄付した事を思い出しますが、それほどルイジアナが困窮した状態でした。もっとパワカンも支援できるような会社にならなければなりませんが(誓)、自然が治癒されるまでにはとにかくそれだけ年月が掛かる。
一日の原油噴出量が5,000バレル。回収量は2,000バレルと言うのですから3,000バレルの流出、ケビンコスナーのマシーンが1分で200ガロンの水と油を分解すると言う事。
3,000バレルはリットルにして351,000L
毎分分解能力200ガロンは750L、一日24時間フル稼働で18,000L分解可能。
つまり現状では、BP回収作業、ケビンマシーンを以ってしてもその20倍の量が流出している事になります。
今迄莫大な投資をしてきたのですから使わない手はありませんが、それでも20台並べて初めて流出量に追いつく、または一台で作業をこなせば、流出日数の2ヶ月x20で40ヶ月(3年以上)掛けてこれから環境を戻すことになります。また、既に漂着してしまった原油を清めるのは重作業。911、カトリーナに次ぐ大惨事ではありますが、これ位大きな事件なのです。
日本での報道の質からは、第三者的な出来事のように思えてしまいますが、実はこんなに重大な事故が現在進行形で継続しています。
何か援助できるような手はないものか。
ヤキモキするパワーカウンティ、今後も宜しくお願い致します。
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