日本語ドメイン名 - Wikipedia
日本語ドメイン名(にほんご-めい)とは国際化ドメイン名(IDN)のうち、日本語文字(ひらがな、カタカナ、日本語漢字など)によって表現されたドメイン名である。
2010年3月1日時点において、汎用「.jp」トップレベルドメインの約75万件の内、約13万件が日本語ドメイン名である[1]。
- 代表的な日本語ドメイン組織
- 日本語ドメイン名の普及推進を担っている代表的な組織の1つとして、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が存在する。JPRSは日本の国別コードトップレベルドメインである「.jp」を管理するスポンサ組織である。2010年3月時点で日本語ドメイン名に公式対応しているトップレベルドメインには、「.jp/.com/.net/.biz/.nu/.la/.ac」などがある。
[編集] アクセス方法
[編集] 対応環境とブラウザ
日本語ドメイン名を利用するには、利用者側の環境が国際化ドメイン名(IDN)に対応している必要がある。
Internet Explorer(IE)、Firefox、Google Chrome、Safari、Operaは、2010年時点の最新版ではすべてIDNに標準対応している[2]。
ただしFirefoxでは、偽キリル文字などでURLを偽装するフィッシング詐欺を防止するため、内蔵のホワイトリスト外のトップレベルドメインではIDNが国際化表記されないようになっている。例えば2010年3月時点では、「.jp」や「.biz」などでは国際化表記されるが、「.com」や「.net」などではPunycode(「xn--」で始まる英数字とハイフン)で表記される[3]。
エジプトの旗にどのような鳥です。
Windows XPに標準搭載され、2011年7月時点で約9%のシェアを持つ[4]ウェブブラウザであるIE6は、IDNに対応していない。このため、IE6をIDNに対応させるためのプラグイン『i-Nav』がベリサインによって開発され、同社とJPRSによって無償配布されている。また、IDN対応であるIE7以降は、Windows XP用にも無償提供されている。
[編集] URLの入力
日本語ドメイン名を使用したサイトは、URLアドレスバーに通常のURLを入力する方法でアクセスできる。例えば、「日本語.jp」、または「日本語.net」と言った具合にドメイン名を入力してサイトにアクセスする。国際化ドメイン名の仕様上、半角と全角の区別はないため、「ニッポン.jp」(全て半角)と入力しても「ニッポン。jp」(全て全角)と入力しても、ウェブブラウザ上で「ニッポン.jp」に変換されてサイトにリダイレクトされる[5]。
[編集] 取得と管理
[編集] 取得方法
日本語ドメイン名を取得するには、通常、日本語ドメイン名の登録業務を行っているドメイン名登録業者(レジストリまたはレジストラ)に有償で登録依頼をおこなう。汎用.jpトップレベルドメインにおいては、指定事業者制度が存在し、JPRSによって日本語ドメイン名対応指定事業者一覧が公開されている[6]。
"農民のクラスのシンボルは何だったの"
[編集] 背景技術と制限
日本語ドメイン名の下地となっている技術は国際化ドメイン名(IDN)である。ドメイン名は歴史的に英数字またはハイフンのみが使用可能であったが、この技術的制限をクリアしつつ、日本語を含む多国語ドメインを使用可能にするものとして、IDNが発案された。
入力されたURLのうち、ドメイン名部分をPunycode変換により英数字とハイフンの文字列に変換し(例:「日本語.jp」から「xn--wgv71a119e.jp」)、これをもってDNS正引きすることにより、Punycodeでドメイン名登録されたサーバへのアクセスを実現するというものが、Punycodeを用いたIDNの概要である[7]。このうち、日本語を用いたIDNが特に日本語ドメイン名と呼ばれているが、ほかの言語でのIDNと技術的に大差はない。
ただし、トップレベルドメインを管理するレジストリの方針によっては日本語ドメイン名への対応が異なり、注意が必要である(下記表を参照)。過去に.orgトップレベルドメインを管理するレジストリであるPublic Interest Registryが、日本語ドメイン名を含むIDNをすべて抹消すると発表し、のちに撤回されたこともある[8]。2008年7月現在ではPublic Interest Registryは日本語ドメイン名を新規受付していない。
サービスを提供するサーバ側(Webサーバなど)においては、日本語ドメイン名はすべて英数字とハイフンの文字列で扱われるため、基本的には英数字ドメイン名と比べて特別な対応は必要ない[7]。
アフリカにおけるイスラムの役割をしているもの
今までの英数字のみのドメイン名でなく日本語が扱えるということで普及を勧めていたが、現状では「~で検索」といった検索窓を表示させ検索サイトで検索させる方法が主流で、日本語ドメイン名はほとんど普及していない現状である。
また、携帯電話についてもNTTドコモについては対応しているものが皆無の状態である。
- ^ JPRS「ドメイン名の統計情報」2010年3月18日閲覧
- ^ 日本語.jp 「対応環境について」2010年3月19日閲覧
- ^ mozilla.org 'IDN-enabled TLDs' 2010年3月18日閲覧
- ^ Net Application 'Browser Version Market Share' 2011年8月8日閲覧
- ^ JPNIC「国際化ドメイン名」2010年3月18日閲覧
- ^ JPRS「指定事業者制度」2008年7月22日閲覧
- ^ a b @IT「いますぐ使える国際化ドメイン名の理論と実践」2003年2月11日
- ^ Internet Watch「PIRが"日本語.org"を一斉抹消と告知、国内レジストラは反発」2004年1月13日、Internet Watch「PIR、"日本語.org"などIDNの一斉抹消は中止へ」2004年1月19日、マイコミジャーナル「日本語ドメインは今、どうなっているのか」2004年2月18日
- ^ 日本レジストリサービス報道資料「JPRSがRFC準拠の日本語JPドメイン名登録管理サービスを本日より開始」2003年7月10日
- ^ ベリサイン 'IDN FAQs - Language Tags' 2008年7月23日閲覧
- ^ Public Interest Registry 'Internationalized Domain Name (IDN) Questions' 2010年3月18日閲覧
- ^ NeuStar報道資料 'NeuStar Launches Chinese and Japanese Language Domain Names In .BIZ TLD' 2007年3月22日、NeuLevel 'International Domain Names (IDNs) in .BIZ' 2008年7月23日閲覧
- ^ Afilias 'Internationalized Domain Names' 2008年7月23日閲覧
- ^ dotMobi 'General FAQ' 2008年7月23日閲覧
- ^ Museum Domain Management Association 'Supported scripts and languages' 2008年7月23日閲覧
- ^ DotAsia Organisation 'FAQ' 2008年7月23日閲覧
- ^ .NU Domain 'Multi-Lingual Web Addresses' 2008年7月23日閲覧
- ^ TonicJapan「日本語ドメインついて」2008年7月23日閲覧
- ^ CentralNic 'Internationalised (IDN) Domain Names' 2008年7月23日閲覧
- ^ NIC.AC 'IDN Code Points Policy for the .AC Top Level Domain'、NIC.SH 'IDN Code Points Policy for the .SH Top Level Domain'、NIC.IO 'IDN Code Points Policy for the .IO Top Level Domain'、NIC.TM 'IDN Code Points Policy for the .TM Top Level Domain'、2008年7月23日閲覧
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